6/02/2008

五十肩関連の検査項目と方法

五十肩の検査です。
肩まわりの症状がでたとしても必ずしもいわゆる五十肩と称するものと、疾患の原因が明確であり、その為に症状がでたものとを切り分ける必要があります。
原因が明らかな場合は、バスケット名としての五十肩(肩関節周囲炎)ではなく、妥当な疾患名がつき適正な処置が施されます。

(1)ダウバーン徴候
■陽性の場合:三角筋下滑液包あるいは肩回旋腱板損傷が考えられる。
■検査方法:
患者の肩関節を他動的に90度外転することによって肩峰下部の圧痛が消失する。
三角筋下滑液包あるいは肩回旋腱板損傷のときにみられる徴候であり、肩関節を外転することで三角筋が収縮され、患部の圧迫がとれるからである。

(2)ペインフルアーク徴候
■陽性の場合:棘上筋腱損傷が考えられる
■検査方法:
患者の肩関節を他動的に外転していくと、30~110度の範囲で疼痛が強く、さらに外転すれば痛みは消失する。
最大外転位からしだいに上腕を体側に下げていくと、110~30度の範囲で再び疼痛が出現する。

(3)ヤーガソンテスト
■陽性の場合:上腕二頭筋長頭腱の腱鞘炎が考えられる。
■検査方法:
検者は患者の肘を90度屈曲させ、前腕を回内位で保持する。
患者は検者の力に対抗して前腕を回外させる。
このとき肩関節部に痛みが生ずるものを陽性とする。

(4)上腕二頭筋長頭腱伸展テスト
■陽性の場合:上腕二頭筋長頭腱の腱鞘炎
■検査方法:
検者が患者の肘を持ち、肘関節伸展位で上肢を後方に挙上させていき肩関節部に痛みが生じたとき、腕の力を抜いて肘を屈曲させると疼痛が消失するのと陽性とする。

0 件のコメント: